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福井ゆかりの人物を調べよう! 福井市立郷土歴史博物館
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松平 春嶽(まつだいら しゅんがく)SHUNGAKU.JPG - 376,268BYTES

年齢

できごと

1828年
(文政ぶんせい2年)

1歳

田安たやす徳川家とくがわけ(徳川将軍家とくがわしょうぐんけの親せき)の8男として生まれる。

1838年
(天保てんぽう9年)
11歳 第16代福井藩主ふくいはんしゅになる。
1843年
(天保14年)
16歳 参勤交代さんきんこうたいではじめて福井にやってくる(それまでは江戸でくらしていた)。
1849年
(嘉永かえい2年)
22歳 熊本藩くまもとはんの殿様とのさまの娘むすめ・勇姫いさひめと結婚。
1850年
(嘉永3年)
23歳 笠原白翁かさはらはくおうの提案をうけて、福井城下に天然痘てんねんとの予防接種よぼうせっしゅを行う「除痘館じょとうかん」をつくる。
1855年
(安政あんせい2年)
28歳 福井藩の学校「明道館めいどうかん」をつくる。
1858年
(安政5年)
31歳 熊本藩の学者、横井小楠よこいしょうなんを福井に招き、明道館めいどうかんで教えてもらう。
幕府の政治方針せいじほうしんに反対したことをとがめられ、隠居いんきょ(藩主を引退すること)・謹慎きんしん(自宅から出たり他人と会うことを禁じられる)を命じられる(→安政の大獄あんせいのたいごく)。
1862年
(文久ぶんきゅう2年)
35歳 徳川慶喜とくがわよしのぶが将軍後見職しょうぐんこうけんしょくに、春嶽が政事総裁職せいじそうさいしょくに任命され、幕府の政治改革を行う。
1867年
(慶応けいおう3年)
40歳 新政府の議定ぎじょう(現在の大臣のような役職)に任命される。ただし8ヶ月で辞任。
1870年
(明治3年)
43歳 すべての役職をやめて、主に本の執筆しっぴつや詩歌をつくる生活をはじめる。
1890年
(明治23年)
63歳 東京の自宅で亡くなる。

●こんなことをしました!

福井藩の学校をつくったよ!

藩校「明道館めいどうかん」をつくって学問がくもんをさかんにしようとしました。橋本左内はしもとさないを明道館の先生にし、新しく西洋の学問も学べるようにしました。

福井藩の借金しゃっきんを減らしたよ!

90万両(福井藩の1年あたりの収入の27倍)の借金がありましたが、横井小楠よこいしょうなん由利公正ゆりこうせいらが唱えた「国が豊かになるにはまず庶民から」という考え方で、生糸きいとなど特産品とくさんひんの産業をさかんにし、利益りえきをあげて借金を減らしました。

「大政奉還たいせいほうかん」を提案したよ!

江戸幕府が政権を朝廷に返還へんかんして、あたらしい政治のしくみをつくろうという提案を将軍・徳川慶喜とくがわよしのぶにおこないました。ヨーロッパの議会政治のしくみもよく勉強して、日本もこれを取り入れるべきだと考えていました。

いろんな本を書いたよ!

江戸時代が終わり明治になってから、江戸幕府で行われていた儀式ぎしきやしきたりを細かく記録した本(徳川礼典録とくがわれいてんろく)や、幕末におこった出来事を細かく書き記した本(逸事史補いつじしほ)など、多くの本を書き残しました。これらは現在、当時の歴史を研究する貴重きちょうな材料になっています。

●エピソード
お父さんから「羊ひつじ」とよばれた 小さいときに、たくさん勉強をして紙をたくさん使うので、お父さんから「(紙を食べる)羊ひつじのようなやつだ」と言われたそうです。
領地りょうちをくわしく見て回ったよ あるとき、道ばたで出会ったおばあさんに食事のことをきいたところ、「稗ひえ団子」をいつも食べていると聞き、どんなものかと食べてみたが、とても不味くて食べられなかったそうです。そんな庶民しょみんの質素な生活を実感して、「庶民を豊かにしよう」という政策が必要なことをあらためて考えたのでしょう。
こんな歌があるよ 「春嶽と あんま(按摩:マッサージ師)のような 名をつけて 上をもんだり 下をもんだり」
 幕末の江戸でつくられた歌です。攘夷じょういと開国、幕府と朝廷といった、いろんな対立する勢力の間に入って、その調整役ちょうせいやくとしてがんばった春嶽のことを歌にしたもの。春嶽はとにかく、西洋の諸国が日本を植民地しょくみんちにしようとねらっている中で、国内で争あらそっていてはダメだとかんがえていたようです。
明治という年号 「明治」という年号は春嶽が提案したといわれています。
リンゴの父 1862年(文久2年)、春嶽がアメリカ産のりんごの苗木なえぎを入手し、それを江戸郊外巣鴨の福井藩ふくいはん下屋敷しもやしきに植えたのが、西洋のリンゴを植えた最初とされています。

●読んでみよう!(福井市内の図書館などにあります)
  • 『幕末福井伝 翔る志』(原作:和順高雄、作画石森プロほか)
  • 『若越山脈 第4集』(編:青少年育成福井県民会議)
  • 『幕末の福井藩主 松平春嶽(パンフレット)』(歴史の見えるまちづくり協会)