花野谷1号墳から見つかった連弧文銘帯鏡れんこもんめいたいきょう
福井市の東部、花野谷町の山の上にあった花野谷1号墳はなのたに1ごうふんから見つかったものです。
大きさは直径ちょっけい約9.6㎝。
中国で作られた鏡かがみで、4世紀せいきはじめごろにつくられた古墳から見つかったのですが、この鏡(かがみ)がつくられたのは中国の前漢ぜんかんの時代(紀元前きげんぜん206年~紀元8年)、日本の弥生時代やよいじだいの時期だと考えられています。
下右の写真のように、古墳時代の鏡である三角縁神獣鏡さんかくぶちしんじゅうきょうといっしょに発見されました。ということは、この連弧文銘帯鏡は、つくられてから古墳にうめられるまで少なくとも300年以上大事に伝えられていたということになります。
この鏡の真ん中にある、紐ひもを通す穴はこわれており、かわりに2つの穴をあけてそこに紐を通していたことがうかがえます。長い間使ううちに、真ん中の穴がこわれてしまったのでしょうか。
ただし、穴がこわれているのは、鏡を作ったときに失敗しっぱいしたからで、つくられた当初とうしょからこのような状態じょうたいだったのではないかと考える研究者けんきゅうしゃもいます。
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