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「 柴田勝家 ― 北庄に掛けた夢とプライド 」 福井市立郷土歴史博物館
ホーム > 歴史博物館の展示・講座終了した特別展 > 平成18年春季特別展
 わが国中世の権威と権力をことごとく否定し、厳格な自らの正義によって近世日本の幕を開いた織田信長。その信長の重臣で最も勇猛な武将として知られた柴田勝家。
 越前北庄城主・柴田勝家は、現代の福井の繁栄と都市の歴史的基盤を創った武勇談多い武将です。勝家が北庄を拠点として天下に何を夢見たか、そして勝家がその最期に見せた戦国武将のプライドというものを、関係する六十余点もの資料を中心に展観し、みなさんと一緒に考えていきます。
開催概要
会  期 3月25日(土)~5月7日(日)
会  場 福井市立郷土歴史博物館 2階 企画展示室
休 館 日 会期中無休
開館時間 午前9時~午後7時(入館は午後6時30分まで)
観 覧 料 大人500円、高校・大学生400円、中学生以下無料
※ 70歳以上の方、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保険福祉手帳の交付を受けている方とその付き添いの方は、無料でご覧いただけます。
※ 友の会優待観覧券で観覧できます。
※ 20名以上の団体は2割引きとなります。
※ この観覧料で、平常展示および養浩館庭園もご覧になれますので、お得です。
展示構成
□ 天下の名将-織田信長の重臣として-
 柴田勝家の名前が初めて史料に登場するのは織田信長の父、信秀が亡くなった際の『信長公記』の記事である。それによるとこの時勝家は、信長の弟でのちに信長によって滅ぼされる信行の家臣筆頭として記されている。弘治2年(1556)信行謀反に従った勝家は信長を除こうとしたが失敗。信長が信行を赦免したことにより勝家も信長に謝罪した。しかし、再度信行が謀反した際は、信長と通じた。信行暗殺の後は信長の重臣に加えられ、桶狭間の戦い、墨俣攻め、犬山城攻略、六角承禎の箕作城攻略等で相当の武功をたて信長の信頼を得たようである。元亀元年(1570)長光寺城城のおり「瓶割り柴田」の異名をとる。翌年伊勢長島一向一揆攻めで負傷したが、朝倉・浅井攻略、長篠の戦いでも武功があった。越前一向一揆に対しては信長の命により徹底的な討伐を行なった。
□ 北庄城の建設と治政
 天正3年(1575)9月一向一揆をほぼ平定した信長は、勝家に越前北庄を与えた。しかし、信長は九か条にわたる「掟」を勝家に示し、勝家の目付役として前田利家ら府中三人衆を置いて治政に当たらせた。信長指揮下にあって勝家は、越前において豊臣秀吉より早くに刀狩(刀ざらえ)を行なったり、「安堵状」「掟書」「判物」の発行により民政の安定をはかった。また居城「北庄城」築城と城下町の建設、北陸街道の拡幅、舟橋の架橋、検地等精力的に領内の治世に着手した。産業面でも絹織物・越前和紙の振興に努力し、外国貿易にも関心を寄せた。城下には宣教師ルイス・フロイスも訪れている。
□ 北庄城の黄昏
 本能寺の変で信長が明智光秀に討たれ、弔い合戦である山崎合戦より8ヶ月後の天正11年(1583)3月、信長没後の勢力争いで対立していた羽柴秀吉と勝家はついに近江(滋賀県)湖北の賤ヶ嶽で合戦に及んだ。結果、柴田軍は大敗し北庄へ敗走、籠城した。追撃して来た秀吉は23日、諸隊に北庄城一斉攻撃を命じた。
 勝家は夫人お市(お谷)の方と一族の子女を刺した後割腹し、その生涯を閉じた。『柴田勝家公始末記』によると勝家62歳、お市37歳であったと伝える。
□ よみがえった勝家画像
 平成5年、柴田勝家の最期の姿を描いたと伝えられる柴田勝家肖像画の原本の存在が明らかとなった。それから10年余、勝家像がポピュラーな存在となった中で、画像の胸部分など剥離が惜しまれていた部分を補う粉本の存在がわかった。これをもとに滋賀県立安土城考古博物館では、画像を忠実に復元しこのほど完成した。北庄落城からおよそ400年を経て姿を現した「平成の勝家像」である。
主な展示資料
悲しみのマリア像
 
大阪府 南蛮文化館蔵

浅井長政夫人織田氏
(お市の方)像
 
滋賀県立安土城考古博物館蔵
柴田勝家復元模写像 

富沢 千砂子筆

滋賀県立安土城考古博物館蔵
(原本:千葉県 個人蔵)
織田信長軍陣像 滋賀県 摠見寺蔵
朝倉義景像(重要文化財) 福井市 心月寺蔵
浅井長政像 長浜市立長浜城歴史博物館蔵
長篠合戦図屏風 長浜市立長浜城歴史博物館蔵
小丸城跡出土文字瓦 味真野史跡保存会蔵
羽柴秀吉書状 小早川隆景宛(重要文化財) 山口県 毛利博物館蔵
豊臣秀吉像 大阪城天守閣蔵
賤ヶ岳合戦図屏風 勝山城博物館蔵
賤ヶ岳合戦図屏風 長浜市立長浜城歴史博物館蔵
賤ヶ岳七本槍の図 名古屋市立秀吉清正記念館蔵
伝柴田勝家所用金幣馬印 福井市 西光寺蔵
淀殿像<模本> 東京大学史料編纂所
崇源院(お江)像<模本> 東京大学史料編纂所
常高院(お初)像(県指定文化財) 小浜市 常高院蔵
柴田勝家像 千葉県 個人蔵(当館寄託)
以上のほか計66点を展示します。
資料保護のため下記の列品について展示替えを行います。ご注意ください。
朝倉義景像(重文) 3月25日(土)~4月7日(金)
朝倉義景像(模本) 4月8日(土)~5月7日(日)
羽柴秀吉書状 小早川隆景宛(重文) 3月25日(土)~4月7日(金)
賤ヶ岳合戦図屏風(勝山城本) 3月25日(土)~4月14日(金)
賤ヶ岳合戦図屏風(長浜城本) 4月15日(土)~5月7日(日)  
常高院像(県指定文化財) 3月25日(土)~4月28日(金)
関連催事
◆ 見どころ講座 「柴田勝家入門」
日時:4月8日(土)午後2時~(開場は午後1時~)
会場:当館2階 講堂
講師:角鹿 尚計(当館学芸員)
定員:60名(先着順)
◆ シンポジウム 「柴田勝家画像について-その伝来と復元-」
日時:4月22日(土)午後2時~(開場は午後1時~)
会場:当館2階 講堂
パネラー:柴田 勝次郎(柳川柴田家当主)、富沢 千砂子(修復家、六法美術代表取締役)、高木 叙子(滋賀県立安土城考古博物館主任学芸員)、角鹿 尚計(当館学芸員)
定員:60名(先着順)
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