ロゴマーク
展示・講座
利用案内
学校と歴史博物館
ふくいの歴史アーカイブス
問い合わせ・利用申請
図録の通信販売はこちら
counter
平成29年春季特別展 「刀に彫る -刀身彫刻の世界-」 福井市立郷土歴史博物館
ホーム > 歴史博物館の展示・講座 > 平成29年春季特別展
  

「伝家の宝刀」という言葉がありますように、日本刀は鋭利な武器である一方で、宝物として尊重され、また伝説や逸話の中でその「力」を語り継がれてきました。古くから日本刀の刀身にほどこされてきた、さまざまな彫刻は、このように単なる武器以上の意味を持っていた刀の性格をよく物語っています。
 また日本刀の刀身彫刻の美の特徴は、刀の姿との調和にあります。失敗の許されない狭小な空間に、匠たちが技巧を凝らし、絶妙のバランスで表現した美の世界は、名刀を一層名刀たらしめているといえるでしょう。
 ここ越前でも、江戸時代初期には刀身彫刻の名手・喜内(記内)をはじめとして、独特の刀身彫刻「越前彫」が隆盛しました。本展では、この越前彫のほか、歴史的な名品から現代の匠の渾身の作まで、刀身彫刻の歴史を概観し、広く紹介いたします。
開催概要
会  期 3月24日(金)~5月7日(日)
開館時間:午前9時~午後7時 ※会期中の休館日はありません
会  場 福井市立郷土歴史博物館
観 覧 料 一般600円、高校・大学生500円、中学生以下無料
・70歳以上の方、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介助者の方は、無料でご覧いただけます。
特別展観覧料で、平常展示および養浩館庭園もご覧になれます。
・友の会優待観覧券で観覧できます。
・有料入場者20名以上の団体は2割引きとなります。

リピート割引 2回目以降の観覧料が300円に!
 特別展観覧券の半券を持参された場合に限り、一般料金の半額(300円)でご覧いただけます。
主 催 福井市立郷土歴史博物館
共 催 福井新聞社
後 援 FBC福井放送、福井テレビ、FM福井、福井ケーブルテレビ、さかいケーブルテレビ、福井街角放送
主な展示資料(出展予定資料リスト
重要文化財
脇指 銘(葵紋)奉納尾州熱田大明神/両御所様被召出於武州江戸御剣作御紋康之字被下罷上刻籠越前康継
熱田神宮蔵 東京国立博物館保管
 越前松平家と徳川将軍家の両家のお抱え鍛冶として活躍することになる初代康継が、家康・秀忠父子の御前で刀を鍛え、「康」の字をたまわって「康継」と名乗ること、刀に葵紋を刻むことをはじめて許された、その記念すべき事跡を自身の刀にこめて熱田神宮に奉納した記念碑的作品です。
重要文化財
太刀 銘 豊後国行平作
東京国立博物館蔵 Image:TNM Image Archives
 行平は豊後国(現在の大分県)出身で、日本刀の刀身彫刻の最初期の名手とされる刀鍛冶で、修験者であったともいわれています。彫刻されているのは毘沙門天を表す梵字「ベイ」と仏像のように見えるモチーフですが、このモチーフについては、修験道の祖である「役行者」ではないかとも言われていますが、さだかではありません。

重要美術品
太刀 銘 備州長船住景光/延慶二年七月日
東京国立博物館蔵 Image:TNM Image Archives
 景光は鎌倉時代後期、備前長船を代表する刀鍛冶で、国宝「小竜景光」などで知られています。彫刻された龍は腹部がわずかに膨らんでおり、一般に「孕 (はら)み龍」と呼ばれるもので、これは景光およびその子とされる兼光などに特徴的な表現です。

脇指 銘 同作彫之 長曾禰興里虎徹入道/(金象嵌銘)寛文元年霜月廿五日 山野加右衛門六十四歳永久(花押) 脇毛弐ツ胴度々三ツ胴截断
個人蔵 刀剣博物館保管
 虎徹は近江から越前に移住して甲冑制作などを手がけた長曽祢鍛冶の一人で、越前から江戸に出て刀工に転身、多くの名刀を世に送り出しました。刀身彫刻も巧みで、越前彫の影響を多く受けているといわれています。この刀には小さいですがちょっとかわいらしい大黒様が刻まれています。

大身槍 日本号写
隅谷正峯 作
石川県立美術館蔵
 人間国宝となった故・隅谷正峯刀匠による、天下三名槍の一つ「日本号」の忠実な写しです。槍の刀身の中に倶利迦羅の華麗な浮彫を施しています。隅谷刀匠はこの「日本号」の写しをいくつか制作していますが、この作品は特に自身が彫刻も手がけ、自ら「一期一彫」と銘した渾身の作です。

かまたきみこ「KATANA」複製原画展示
今回の特別展ポスター等のイメージイラストを手がけた漫画家・かまたきみこ先生の作品「KATANA」の複製原画を展示いたします。
以上のほか計41口の刀剣(鍔などを合わせると展示資料は全52点)を展示
【刀の裏側も見せます!】
4月2日(日)~4月9日(日)の1週間、表裏に刀身彫刻のある作品について、反対側の彫刻をご覧いただけるよう作品を反転して展示します。

関連催事
ギャラリートーク(担当学芸員による展示解説)
3月25日(土)、4月9日(日)、4月29日(土)、5月4日(木・祝)、5月7日(日)
いずれの日も午後2時より1時間程度 展示会場において
記念講演会
4月22日(土)午後2時より  当館講堂に於いて
 講師:木下宗風氏(刀身彫刻・装剣金工師)
 定員:各80名(事前申込不要、当日先着順)
現代の匠による刀身彫刻実演(時間中随時)
4月9日(日)午前10時~午後4時 片山重恒氏
4月23日(日)午前10時~午後4時 木下宗風氏
お刀入門女子会
夜の養浩館庭園にて、職人の方の手ほどきで、刀を実際に手に取り、鑑賞の作法・見どころを教えていただきます。(こちらは女性限定です)
と き:4月22日(土)19時~20時30分
ところ:養浩館庭園(福井市宝永3丁目11-36)東門にて受付
対 象:高校生以上の女性
講 師:木下宗風氏(刀身彫刻・装剣金工師)ほか
定 員:20名(応募多数の場合は抽選)
参加費:2,000円(受講料)
申 込:申し込みは締め切らせていただきました。
お刀入門講座
夜の養浩館庭園にて、職人の方の手ほどきで、刀を実際に手に取り、鑑賞の作法・見どころを教えていただきます。
と き:4月29日(土)19時~20時30分
ところ:養浩館庭園(福井市宝永3丁目11-36)東門にて受付
対 象:高校生以上(男女不問)
講 師:日本美術刀剣保存協会福井県支部会員
定 員:20名(応募多数の場合は抽選)
参加費:2,000円(受講料)
申 込:申し込みは締め切らせていただきました。
展示・講座のページへ