金きんの耳飾りみみかざり(天神山7号墳てんじんやま7ごうふん出土しゅつど)
「金製垂飾付耳飾きんせいすいしょくつきみみかざり」
福井市の東部とうぶ、酒生地区さこうちくにあった天神山7号墳てんじんやま7ごうふんから見つかった、純金製じゅんきんせいの耳飾りみみかざりです。 ふつう、古墳の中におさめられていたものは、土の中で腐くさったり錆さびたりして、つくられた時の姿すがたをとどめていることはほとんどないのですが、純金じゅんきんは鉄てつなどのように錆びたりしないので、千数百年たった現在げんざいでも、つくられたときの様子ようすをそのまま見ることができます。
よく見ると、垂れ飾りたれかざりをつないでいる鎖くさりはとても細こまかくて、小さな棒状ぼうじょうの金を上手に編あんでつくってあり、飾りの玉の周まわりには、とても小さな金の粒つぶを蝋ろうで規則きそく正しくくっつけてあります。古墳時代の職人技しょくにんわざに感心かんしんさせられます。
古墳時代には、まだ日本では金はとれませんでした。またこのような耳飾りのデザインは、海うみのむこう、朝鮮半島ちょうせんはんとうに似たものがあり、天神山7号墳のものも、朝鮮半島からもたらされたもの、あるいは朝鮮半島からやってきた職人しょくにんがつくったものと考えられます。
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