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「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり…」ではじまる『平家物語』は、平安時代末に栄華を極め、やがて権力争いに破れ滅びていった平氏一門の栄枯盛衰をつづった物語です。
『平家物語』は琵琶法師によって語られ、多くの人々に書き写され読み継がれる中で、新たな文学や芸能、美術を生み出してきました。この物語を題材にした美術品の中でも林原美術館(岡山県)所蔵の「平家物語絵巻」は『平家物語』全体を鑑賞できる貴重な作品で、かつて越前松平家が所蔵していました。
今回、林原美術館のご協力を得て、その里帰り展を開催します。
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開催概要 ※新型コロナウィルス感染症の影響等により、予定を変更する場合がございます。 |
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会 期 |
10月9日(土)~11月23日(火)
開館時間:〔11月5日まで〕午前9時~午後7時 〔11月6日から〕午前9時~午後5時
※入館は閉館時間の30分前まで
※11月1日(月)は休館します。 |
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会 場 |
福井市立郷土歴史博物館 |
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観 覧 料 |
一般800円、高校・大学生600円、中学生以下無料
・70歳以上の方、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介助者の方は、無料でご覧いただけます。
・ 特別展観覧券で、平常展示および養浩館庭園もご覧になれます。
・友の会優待観覧券で観覧できます。
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主 催 |
福井市立郷土歴史博物館 |
企画協力 |
林原美術館 |
企画運営 |
テレビせとうち |
共 催 |
福井新聞社 |
後 援 |
FBC、福井テレビ、FM福井、福井ケーブルテレビ、さかいケーブルテレビ、福井街角放送 |
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展示概要 ⇒解説シートはこちら(PDF) ⇒展示リストはこちら(PDF) |
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●平家物語とは?
平安時代末、治承4年~元暦2年(1180~85年)に起こった源氏と平氏の争乱をテーマに、平氏一門の滅亡までを描いた物語です。平氏の栄華を語る部分は巻1の一部と大変短く、物語の大部分は後白河法皇を中心にした打倒平氏の動き、それに呼応した源氏の挙兵によって
平氏が追い詰められ、滅亡へ至る様子を語っています。この世のことは全て移り変わっていくもので、栄華もいつか失われていく、という仏教の「無常観」が物語の軸になっています。
琵琶法師が琵琶を演奏しつつ『平家物語』を語る「平曲」は鎌倉時代(13世紀末)には行われており、平曲が神社や寺院でも演じられたことから『平家物語』は文字が読めない人々にも親しまれたと思われます。その影響は大きく、後世の能や幸若舞、浄瑠璃、歌舞伎でも源平合戦を題材にした演目が多く作られています。
『平家物語』を題材にした絵画では、早くには鎌倉時代末に、詞書(文章)と絵の両方から鑑賞できる「平家物語絵巻」が、室町時代には詞書を伴わずに絵だけを描いた「平家物語絵」が描かれました。
写真左:能面「十六」(能「敦盛」で使用)/右:一の谷合戦図屏風 (いずれも林原美術館所蔵) |
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●林原美術館所蔵 平家物語絵巻(越前松平家旧蔵)について
現在林原美術館に所蔵される「平家物語絵巻」は、『平家物語』全巻の詞書(ことばがき=文章)を複数の書家が草花などを金銀泥で描いた料紙 (書を書くための和紙)に書き、絵を鮮やかな絵具で細密に描く豪華な作品です。その出来栄えから特別な目的のために丹精込めて作られ
たことが想像されますが、この絵巻の制作についての資料がないためその制作時期や背景はわかっていません。ただ、この絵巻には その執筆時期は不明なものの「筆者目録」が付属しており、そこから絵巻制作の様子をうかがうことができます。
詞書の筆者は、完成していた34巻のうち第1巻と各巻の外題(巻名)は青蓮院門跡(天台宗寺院青蓮院の住職で出家した親王)が書き、その他は公家・武家・滝本坊(京都男山八幡宮の社僧)の書家たちが分担したことが分かります。また、絵の作者は「土佐左助」と記されていますが、やはり何者かはわかっていません。ただ、土佐左助が全ての絵を描いたのではなく、詞書と同じように彼
の下で複数の絵師たちが分担して描いたと考えられます。甲冑や衣装は細部まで描き込み、人物の表情も豊かに描く手の込んだ丁寧な作品です。
この絵巻が越前松平家の所蔵品であったことは、昭和4年(1929)の 松平家売立目録に写真とともに載っていることから知られていました。そして、近年当館の収蔵となった越前松平家の道具記録簿「御国廻り御道
具并新御道具帳」(享保20年=1735年)から、この絵巻が江戸時代中期 には越前松平家にあったことがわかりました。この道具帳には、絵巻の持ち主が8代藩主松平吉邦の娘で10代藩主松平宗矩正室であった照光院
(1720~43)であることが記されています。
この絵巻は昭和4年(1929)に越前松平家から離れ、戦後に林原美術館の所蔵となりました。
写真 上:平家物語絵巻全36巻 下:平家物語絵巻 巻11 壇の浦合戦(部分)(いずれも林原美術館所蔵) |
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関連催事 ※新型コロナウィルス感染症の影響等により、予定を変更する場合がございます。 |
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・ワークショップ 「絵で読む平家物語」<要事前申込>
平家物語のハイライト、一の谷合戦と屋島合戦を描いた屏風の解説を聴きながら鑑賞します。
(と き) ①10月9日(土) ②10月16日(土) ①②は午後7時30分~午後8時30分
③10月10日(日) ④10月17日(日) ③④は午後2時~午後3時
(ところ) ①②は養浩館庭園 ③④は当館2階講堂
(講 師) 当館学芸員
(定 員) 各回15名(要申込)※中学生以上対象
※①②は中学生は保護者も同時にお申し込みください。
(参加費) 1人につき200円 ※ただし別途特別展観覧券が必要です。
(申込方法) 終了しました。 |
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・ギャラリートーク
会場内で作品を鑑賞しながら担当学芸員が解説するギャラリートークを開催します。
★先着5名様に当館オリジナル甲冑クリアファイルをプレゼント!★
①夕方ギャラリートーク
令和3年10月29日(金)・30日(土)・11月2日(火)・5日(金)
18時~19時 ※受付は1階受付カウンターにて17時45分より開始
②朝からギャラリートーク
令和3年11月13日(土)・20日(土)・23日(火・祝)
午前9時15分~10時 ※受付は1階受付カウンターにて9時より開始
(ところ) 当館2階 特別展会場
(定 員) 20名(当日先着順)
(参加費) 無料 ※ただし別途特別展観覧券が必要です。
※中学生以下、70歳以上、障がい者とその介助者は観覧券も不要です。 |
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・ワークショップ 「絵巻物をつくろう」<要事前申込>
巻いて、開いて楽しめる、自分だけの平家物語ミニ絵巻をつくります。
(と き) 11月3日(水・祝) 午後2時~午後3時30分
(ところ) 当館2階講堂
(定 員) 10名(要申込)※小学生以上対象、小学生は保護者も同時にお申し込みください。
(参加費) 1人につき200円 ※ただし別途特別展観覧券が必要です
(申込方法)開催日の7日前(必着)までに電子メール・往復はがきのいずれかにて、住所・氏名・年齢・電話番号・催事名を記入してお申し込みください。 |
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・演奏会「琵琶で味わう平家物語 in養浩館庭園」<要事前申込>
「敦盛」「壇の浦」といった名場面を琵琶の演奏と語りで味わいます。
(と き) 11月13日(土) 午後6時30分~午後8時30分
(ところ) 養浩館庭園
(演奏者) 瀬戸 一平 氏(鶴田流薩摩琵琶奏者)
(定 員) 10名(要申込)※小学生以上対象、小中学生は保護者も同時にお申し込みください。
(参加費) 1人1,200円 ※ただし別途特別展観覧券が必要です
(申込方法)開催日の7日前(必着)までに電子メール・往復はがきのいずれかにて、住所・氏名・年齢・電話番号・催事名を記入してお申し込みください。 |
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・みどころ講座 <要事前申込>
担当学芸員が特別展の見どころを解説します。
(と き) ①10月23日(土) ②11月7日(日) いずれも午後2時~ 60分程度
(ところ) 当館2階講堂
(定 員) 20名(要申込)
(参加費) 無料 ※ただし別途特別展観覧券が必要です
(申込方法)開催日の7日前(必着)までに電子メール・往復はがきのいずれかにて、住所・氏名・年齢・電話番号・催事名を記入してお申し込みください。 |
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・鑑賞コーナー「もっとじっくり平家物語絵巻」
平家物語絵巻の名場面を超高精細デジタル画像によって、細部まで拡大してモニターで鑑賞できます。
(と き) 会期中随時
(ところ) 展示会場内 |
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