御本城橋ごほんじょうばし
本丸の正面にかかっていた御本城橋ごほんじょうばしを南西のほうから描いた絵。登城とじょうする裃かみしも姿の武士たちが本丸の正面にある瓦門かわらもんを通って本丸へ入っていく。橋の南詰みなみづめの両脇りょうわきには門松かどまつが立ててあるので、お正月の風景ふうけいを描いたものであろう。画面右奥の三重櫓さんじゅうやぐらは巽櫓たつみやぐら、左側は坤ひつじさる櫓。建造物の屋根はすべて青色で描かれており、笏谷石しゃくだにいし製の瓦でふかれていたことが分かる。また櫓の上にすえられた鯱瓦しゃちがわらは赤くぬっているので、越前赤瓦えちぜんあかがわら(江戸時代に越前で作られた地元産の焼き物の瓦)でつくられたものであろう。
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