福井城と城下町の風景 福井市立郷土歴史博物館
「正月十四日桜門前馬威しの図」
 福井城下では、正月を迎えると各町に高々と左義長を飾り付け、15日に燃やして 1 年の無事を祈りましたが、この祭事では福井藩独特の勇壮な「馬威し」が行われました。14日に行われる「本威し」と、それに先立つ「下威し」があり、本威しでは愛馬に乗った若武者が桜門から城外へ乗り出し、左義長が飾り立てられた本町を抜けて、九十九橋北詰の京町まで走るものでした。この日だけ、町人は武士の進路を妨害することが許されており、よほど馬術の優れた武士でなくては、走り抜けることが容易ではありませんでした。