福井城下眺望図ふくいじょうかちょうぼうず
福井城下の様子ようすを南のほうから、高いところより見下ろすように描いた絵。福井藩士ふくいはんしで城下絵図の作成に取り組んだ田辺利忠たなべとしただが江戸後期の寛政かんせい年中(1789~1801)に描いたものを、大正8年(1919)にうつしたもの。季節きせつは春で、足羽川の河原には桃ももの林が花ざかりを迎えている。多くの櫓やぐらがあるお城とそのまわりにならぶ武家屋敷ぶけやしき、九十九橋つくもばしから城下を通る大きな道=北陸道ほくりくどうに沿ってお城の西・北側に広がる町屋まちや(=町人たちの家)がたくさん見える。お寺の大きな屋根も目立っている。画面右端がめんみぎはしには浄法寺山じょうほうじさんと鷲岳わしがたけ、さらに白山はくさんが遠くに見える。
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